高級老人ホームでは、利用者の多くが資産家と呼ばれる裕福な人たちです。施設そのものから設備、さらには食事やサポートに至るまで、どれも特別な待遇を用意しています。したがって、そこで働く介護士には、一般的な老人ホームとは異なるスキルが求められるでしょう。
その1つが相手を受け止め寄り添う能力です。介護は相手の生活のほぼ全てをサポートします。そのため、相手がどこまでのサポートを求めているのか、相手の気持ちを受け止め寄り添う気持ちが大切です。それが利用者の生きる力を伸ばすことにも繋がります。高級老人ホームでは介護士の数が充実しているため、より丁寧に一人ひとりと向き合うことができるでしょう。
高級老人ホームでは、プライバシーにも慎重にならなければなりません。介護士には秘密保持義務があります。高級老人ホームの利用者の中には、誰もが名を知る人もいるかもしれません。そうした人の暮らしぶりを知りたいと思う人も世の中にはいるものです。そのため、どんなささいなことであっても、決して口外しないようにしましょう。職員間の連絡事項として話すべきことは例外としても、特に休憩中などは気が緩んで世間話のように話してしまいがちです。話す内容には気をつけ、秘密保持義務を忘れないようにしましょう。
最後に、モチベーションを保つことも必要なスキルです。高級老人ホームでは人員が手厚いとは言え、疲れてくると仕事に対するモチベーションも下がります。人と接する仕事のため、こうした態度は利用者にも伝わってしまいます。楽しみを見つける、介護の資格取得を目指すなど、モチベーションを保つ努力が求められるでしょう。