高級老人ホームとは、公的機関が運営する特別養護老人ホームなどと異なり、私企業により経営される有料老人ホームの一種です。特別養護老人ホームなど利用料金の安い公的施設は、要介護度の重い高齢者から優先的に入居できますが、有料老人ホームにはそのような優遇措置はありません。入居の順番待ちをしているほど希望者が多い公的施設に対して、入居金や月額の利用料金が高額となる高級老人ホームは、お金さえ出せれば入居可能な施設が豊富にあります。
高級老人ホームは、都会からアクセスが良く、温泉が出るなど有名リゾート地などに立地していることが多いので、入居者は快適に過ごすことができます。大抵の高級老人ホームの施設内はゆとりのある造りになっており、共有スペースのホールにはグランドピアノが置かれてコンサートか開けるようになっていたり、中庭に庭園を設けて種々の草花を楽しむことができたりする所も珍しくありません。このように設備の整った高級老人ホームは、充実したスタッフ陣を揃えていることも特徴です。
生活介護や身体介護を行う介護職員のほか、入居者の健康管理を行う医師や看護師を始め、リハビリのサポートを行う作業療法士から入居者の不安を解消するため相談に乗るカウンセラーまで、様々な業種の専属職員が入居者の生活を支援します。高級老人ホームは高齢者の憧れの的とも言えますが、入居金や利用料金は千差万別と言えるでしょう。入居期間にもよりますが、入居時に払う入居金は返金されないことが多いです。どの高級老人ホームを選んだら良いか選択に迷う場合は、事前に見学するだけでなく、体験入居の制度を利用して実際に数泊してみることをおすすめします。